こんばんわ管理人のしょーやです。
Qualcommがモバイル端末向けのプロセッサであるSnapdragon810/808を発表しました。
今回のプロセッサではLTE-Advanced、64bit対応など今までのプロセッサと違って大きく変わっているのが特徴です。 
速報記事はどこも出てると思うので、今回はSnapdragonについて説明していきたいと思います。 

 
■Snapdragonとは
SnapdragonはQualcomm社が開発してるモバイル端末の向けのプロセッサ(正確にはSoC)の名前です。
Snapdragonはプロセッサ、GPU(グラフィックチップ)、ネットワークモデム等の様々な一緒くたになっているので、SoC(System on Chip)とも呼ばれます。
Android搭載のスマートフォンはほとんどのSoCがSnapdragonとなっており、TI社のOMAPやNVIDIA社のTegra、MediaTek社、サムスンのExynosなどがありますが、国内市場のほとんどはSnapdragonを採用しているものが多いです。 

■今回のSnapdragon 810と808では何が変わったの?
SnapdragonはS1~S4、600、800等が国内市場では投入されてきました。
現行の端末はほとんどがSnapdragon800を搭載しています。

今回発表されたSnapdragon810/808では大きく変わっています。

Snapdragon810

  • Snapdragon810
    名称:MSM8994
    製造プロセス:20nm
    CPU:ARMv8-A Cortex A57 ×4+ Cortex A53 ×4(32/64bit対応)
    GPU:Adreno 430(3840×2100 4K対応)
    メモリ帯域:32bit×2 LPDDR4-1600
    ネットワークモデム:LTE Cat.6/7対応 下り最大300Mbps
    となっております。

    現行のSnapdragon800と比べるとCPUが64bit対応になったこと、LTE UE Category(Cat.)が現行のCat.4→Cat.6/7対応になったことが大きいでしょう。
    またグラフィック性能も805比で約30%向上し、製造プロセスも28nm→20nmとなっており、消費電力も2割ほど減少しているようです。
    おそらく国内のスマホではこちらのプロセッサが多く使われることになると思います。

     
  • Snapdragon808
    名称:MSM8992
    製造プロセス:20nm
    CPU:ARMv8-A Cortex A57 ×2+ Cortex A53 ×4(32/64bit対応)
    GPU:Adreno 418(2560×1440 2K対応)
    メモリ帯域:32bit×2 LPDDR3-933
    ネットワークモデム:LTE Cat.6/7対応 下り最大300Mbps 

    こちらは810の廉価版モデルですね。
    GPUはAdreno418となり、現行のAdreno420と比べると性能は低いですが、2K出力に対応しています。
    いろいろ810と比較するとやはり全体的に廉価版といった感じでしょうか。
    CPUのコア数も6コアとなっています。


     
また今まではQualcomm独自設計のKraitというコア設計でしたが、今回はARMの設計のものを採用していて、Qualcommとしてはかなり大きな路線変更だと言えます。 (開発に間に合わなかった?)
またこのARM設計のコアは「big.LITTLE」と呼ばれます。 
この2つの製品の登場によりiPhone5sではすでに搭載している64bit対応コアや、LTE UE Category(Cat.7)に対応することが出来ます。
64bit対応やLTEの次世代規格であるLTE-AdvancedのCat7に対応していることが今回の目玉でしょう。
Snapdragon810/808は2014年後半にサンプル品が出荷され、2015年の上半期に搭載製品が登場する予定ですのでまだ1年位ありますね。


64bit対応により処理速度が向上したり、RAM4GB以上搭載しても問題なくなります。
またLTE-Advancedも国内で少しずつ始まっていきますのでそちらも楽しみですね。
特にモバイルネットワーク周りとCPUの64bit対応がかなり大きいと思います。
搭載製品が楽しみですね。
記事は以上です。
Source:QualcommANANDTECH