修正


やったぜ!!LG仕事が早い!!

こんにちわfoxです。LG Electronicsは、自社のフラッグシップスマートフォン「LG G3」に11月第2週からポーランドを皮切りにAndroid 5.0 Lollipopを提供していくと発表しました。(Source: LG Electronics)

MOTOROLAのMoto X 2nd gen、Moto G 2nd gen、NVIDIAのSHIELD Tabletなどももうまもなく5.0が配信となるでしょう。Nexus 5、Nexus 7 2013、Nexus 10にはもう既に5.0アップグレードが開始になっていますね。

記事執筆時点でG3にOTAアップデートが開始されているかはわかりませんが、XDA Developersには既にエンドユーザー向けの思われるv20aのファームウェアがあったので入れてみました。(Source: XDA Developers

今回のお話はグローバル版LG-D855向けで、米国および韓国キャリア向けは別途通信キャリアより案内があるでしょう。


LG G3について...
2014年5月28日、英国ロンドンで発表されたLGのグローバルフラッグシップのスマートフォンです。

Snapdragon 801 2.5GHz、2GBもしくは3GBのRAM、16GBもしくは32GBのストレージに、レーザーを用いたLaser Auto Focusを装備した13MPカメラ、質感の高いデザインとLG伝統のリアキーを特徴としたスマートフォンです。レビューはこちらをどうぞ

KDDI au向けisai FL LGL24はLG G3をベースとしていますが、デザインやリアキーがないという外見以外にも、防水対応、Laser Auto Focus非対応、isaiモーション搭載などの違いがあります。


Android 5.0変更点はこちらも参照してください。

では、個人的に「おっ!!」と思った機能も合わせてLollipopを食べたLG G3を見てみましょう。


1)Material Design

Android 5.0のビジュアル面での大きな変更といえばこの「Material Design(マテリアルデザイン)」です。「Holo」と呼ばれた4.4までのインターフェイスと比べると影の表現などがなくなり、非常にフラットになっています。

Screenshot_2014-11-13-00-07-21Screenshot_2014-11-12-23-55-32Screenshot_2014-11-12-09-09-06Screenshot_2014-11-12-09-09-22
Material Designの導入.......とは言ったものの、LGスマートフォンの場合、既にG3やisai FLの世代の(4.4の)Optimus UIではアイコンやLGのアプリUIも含めてフラット化が進められていたので5.0でMaterial Designが導入されてもあまり大きな差は感じられませんでした。

Screenshot_2014-11-13-00-02-48
G3でMaterial Designを一番実感したのはこのようなアニメーションくらいでしょうか....ほんとにビジュアル面では変更が少ない...
なのでUIの変更があまり見られない分、使い勝手はAndroid 4.4の時とあまり変わりません

20141113_004704
他にも、右のAndroid 5.0を搭載したNexus 5ではナビゲーションバーのデザインも変わっていますが、同じく5.0のLG G3では4.4と変わりありません。


Screenshot_2014-11-13-00-01-05PlayストアGmail
ただし、他の端末でも同じようにGoogle関連のアプリについては続々とMaterial Design化が進んでいます。この辺りはどの端末でも適用されていくでしょう。


2)ロック画面

Android 5.0ではロック画面で通知を表示し、通知から直接アクセスすることが可能になりました。

Screenshot_2014-11-12-09-14-59Screenshot_2014-11-12-09-13-55
例えばGmailに通知があるとき、ロック画面から通知をタップし、ロックを解除すると...

Screenshot_2014-11-12-09-15-10
通知をしてきたGmailを表示できましたね

Screenshot_2014-11-12-09-18-34
また設定から画面ロック時にどんな通知を表示にし非表示にするか選択できます。


3)Smart Lock(スマートロック)

これも5.0から追加された新しい機能で、Bluetooth対応機器、NFCタグ、トラステッドフェイスのいずれかを用いる機能となります。個人的にこれが中々面白い機能だと感じました。

20141113_022854
従来画面ロックをセキュアなものにするには、パスコードやパターン、対応する機種では指紋認証、LG端末ではノックコードなどを用いてきましたが、ロック解除をするたびに毎回入力をする必要がありました。

SmartLockではそんな面倒なロック解除を、Bluetooth機器・NFCタグ・トラステッドフェイスを用いることでより簡便にすることができます。

Screenshot_2014-11-12-09-20-59Screenshot_2014-11-12-09-20-55

Bluetooth対応機器やNFCタグを用いる場合は、予めそれらの機器を信頼できる機器として登録しておく必要があります。トラステッドフェイスでは自身の顔を登録する必要があります。

Screenshot_2014-11-12-09-23-12
Bluetooth機器を用いる場合、その機器と接続している間はパターンやパスコードを入力しなくてもロック解除することができます。 
登録したBluetooth機器との接続が途切れる程離れてしまう(クラスによって1~100m)と自動的にロックしてくれます。

NFCタグの場合は、登録したタグにかざすだけでパターンやパスコード入力をせずにロック解除することができます。

Screenshot_2014-11-12-09-21-06
トラステッドフェイスでは、ロック画面上で登録した顔を認識すればパターンやパスコードを迂回できます。(とは言え顔認識の精度や手間を考えるとまだ実用性は低いかもしれません...)

Screenshot_2014-11-13-02-29-23
また、ロック画面上で鍵アイコンをタップすると、Bluetooth機器と接続している状態でも、再度パターン、パスコード等の入力が必要になります。
例えば、少しトイレに行きたいという時に、鍵アイコンを予めタップしておけば、Bluetooth機器やNFCタグが端末の近くにあっても他人にロック解除される心配がなくなります。


Bluetoothヘッドセットやウェアラブルデバイス、NFCタグも徐々に普及しつつあるのでこの機能は結構便利なのではないでしょうか。


4)ユーザー切り替え

LG端末では既に「ゲストモード」が 独自に実装されていましたが、Android 5.0で標準機能となったので独自機能としてのゲストモードは廃止になりました

Screenshot_2014-11-13-02-55-18
所有者ユーザーに加えて、新規ユーザーとゲストを設定することができます。新規ユーザーでは別のGoogleアカウントを設定できます。

Screenshot_2014-11-13-02-56-12
所有者ユーザーは他のユーザーに対して上位であり、 別のユーザーのアプリを削除したり、更新したアプリの許可などが可能です。

Screenshot_2014-11-13-02-53-21
また、ユーザーはロック画面を含めた任意の画面から切り替えることが可能です。 


5)アプリの通知

Screenshot_2014-11-13-03-09-23Screenshot_2014-11-13-03-09-27
アプリの通知を個別にブロックしたり、おやすみモードでは重要アプリとして選択したもののみを通知、といったことが可能です。

スマートフォンとタブレットといったように複数端末で同じアプリを使っているときなどに重宝しそうです。


6)パフォーマンス

Android 5.0ではアプリを実行する仮想マシンが従来のDalvikからARTへと移行しました。Android 4.4では試験的に導入されていましたが、5.0ではARTオンリーになりました。

ART導入によりアプリの実行が高速化するとしていますが、確かに4.4.2と比べると一応は高速化しているなと感じるシーンは結構あると感じられました。

4.4.2の時は発熱によりクロックをダウンさせパフォーマンスを大きく低下させるシーン(サーマルスロットリング)がしばしば見られましたが、そのような状況に陥ることはかなり減った言えます。

ちなみにAntutu Benchmarkで計測すると4.4.2の時よりもハイスコアを叩き出しました(そこまで高くはなかったですが...)


7)バッテリーライフ

Android 5.0では4.4に比べてバッテリーライフが向上しているとのこと.............なんですが..........LG G3ではアップグレード直後はLGフィットネスというアプリが暴走しバッテリードレインを起こしてしまいました。

あまりに酷いバッテリードレインで、1時間と絶たずに20%は減ってしまいましたが、LGフィットネスを強制終了させることで落ち着きを見ました。

他に、McAfeeとGooglePlay開発者サービスについてもプロセスが動きっぱなしになっていたので少し対策しました。

バッテリードレインが起こりうるという状況はなんとしても修正してもらいたいですね。精神衛生上良くありません。

バッテリードレインが落ち着いた後の持ちについては、体感では4.4の頃と比較して、体感でわかるほどにはバッテリーライフは向上していると感じます。特に待機時の減り方は以前より緩やかに感じられます。


8)まとめ

アップグレード直後のバッテリードレインには閉口してしまいましたが、それ以外は、使い勝手は大きく変わらず、かつパフォーマンスやバッテリーライフの向上が見られた良いアップグレードだという印象を受けました。

LG G3は元々フラットUIなのでそれほど4.4との差は感じにくいとも言えますが、端々に見られるMaterial Design特有のアニメーションやエフェクト、SmartLockなどの機能を使ってみるとAndroid 5.0にアップグレードされたという実感も湧きます。

何よりも、まさかNexusではないOEM端末で、こんなにも早くAndroid 5.0を試せるとは思いませんでした。

LGに続いて、MOTOROLAやHTC、Sony Mobile、OnePlus、NVIDIA、SAMSUNG等がアップグレードを準備しているはずなので、アップグレードがアナウンスされている機種をお持ちの方は首を長くしてLollipopを食べられるのを待ちましょう。