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お久しぶりです。foxです。

先月、4年ほど使ったASUS X202E-CT3217Gの一部のキーボードが突然死したため、急遽PCを調達する必要に迫られてしまいました。

Macbook Air 11で急場を凌いでいましたが、Windowsノートがないのも辛いので、eBayでSurface Pro 3輸入...NECか東芝のデジタイザ内蔵機...いっそSurface Pro 4...といろいろあさっていたらHP Elite X2 1011 G1が出てきました


(1)Elite X2とはなんぞや....?

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HPから出ている、いわゆる2 in 1のフォームファクタのPCです。(タブレットとキーボードが合体するタイプのやつ)

Surface ProだとかHuawei Matebookなどの同じ類ですね。

2015年初頭発売と、少し古いモデルですが、キーボードドック込で元値14万以上だったものが7万少しと半額まで落ちており、また、最近では珍しいWacomの電磁誘導式ペンにも対応していることもあってこれを選んでみました。

これ、元が法人向けということで、使い所に困る機能がありました。


(2)仕様

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仕様は上記のとおりです。Intel KabyLakeのPCが出ている今では2世代前のBroadwellの、しかも2in1 PCやちょっと高性能なタブレット向けのCore M-5Y51というCPUを積んでいますが、ブラウザやOfficeを立ち上げてる程度なら処理が落ちるということもなく、必要十分と言ったところです。

メモリはLPDDR3 4GB、ストレージはSamsung製のM.2 SATA3 128GBと、このあたりは凡庸です。

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法人向けということでOSは標準でWindows 10 Pro載せてるのが特徴です。リモートデスクトップ等企業ユース向けな機能がありますが、一般ユーザー向けとしては基本不要ですねw。

また、Wacomのデジタイザ内蔵ということで、ペンも内蔵されています。Surface Pro 無印/2や、Galaxy Noteファミリーでも採用されているWacomの電磁誘導(EMR)を用いたデジタイザを内蔵しています。

Surface Pro 4のN-Trig製のペンやWacom AES方式とは異なり、ペン側にバッテリーや乾電池が不要なので、本体への収納可能なコンパクトなものになっています。細すぎで持ちにくいですけどねこれ。

ただ、電磁誘導式のペンではなかなか避けられない問題ですが、ポインタは場所によってはズレます。
さらに、同じ位置でも画面の向きによってはズレなかったりと、イマイチ分からない挙動もあるようです。


(3)タブレット本体 
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ディスプレイ側はWindowsロゴの部分に静電タッチキー、上部には固定焦点の2MPカメラが内蔵されています。

背面には、右側に回転ロック/解除ボタンと音量up/downボタン、 左側に電源スイッチと、micro SDスロットとmicro SIMスロットがあります。Wi-Fiモデルではもちろん機能しません。

タブレット単体でも重量780g、パワーキーボードを装着すると1.54kgにもなります。ベゼルも太いし、結構重いですね
 
ラップトップPCでも1kgを切ってる中では、Elite X2 1011は重い部類に入るかと思います。

ですが一応はトレードオフということで、実はMIL-STD 810G、いわゆる米軍MIL規格に準拠した耐久試験をパスしています。耐衝撃性もありますし、ある程度ラフな使い方をしても問題はなさそうです。
でも結局重いのでこれを外に持っていこうと思うかは...w

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上にはオートフォーカス対応の5MPカメラとフラッシュを搭載。 


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下側面にはデジタイザペンの収納スペースと3.5mmのステレオミニプラグ、そしてHP独自のドックコネクタがあります。ペンがコンパクトなので本体に収納できます。

それしても、持ってみるとやはり中々の重量感があります。これ持って出かけたくねえわ...

 
(4)パワーキーボード

Elite X2 1011 G1には、拡張性の高いパワーキーボードと、携帯性の高いトラベルキーボードの2種類が用意されています。

本体とセットで含まれるのはパワーキーボードで、トラベルキーボードは単体のみです。

Elite X2 1011 G1、面白いのは本体側よりもむしろこのパワーキーボード側です。見ていきましょう

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指紋リーダーが内蔵されていることがわかります。キーボード装着時は指紋リーダーを使ってWindows Helloでのログインや認証が可能になります。
ただ外すと指紋リーダーが使えないので地味に不親切です。

後継のElite X2 1012では本体側に指紋リーダーが内蔵されているので、キーボードの有無に関係なく使えるようになっています。

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またキーボードバックライトが内蔵されてます。

打鍵感は、他の薄型ノートと同じ程度で、程よく押しやすいですね。Macbook Airと較べても似たような感じです。

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タッチパッドは珍しいことに感圧式です。米SynapticsのForcePadを用いており、クリックのしきい値も設定も可能です。

物理的にクリックするタッチパッドとは異なり、どの部分でも圧力を検知できるので、どこでもクリック可能です。

ただし、Macbookでは触覚フィードバックで指に押した感覚を与えるという仕組みがあるのに対し、こちらはクリック音がスピーカーから鳴るだけで、このあたりやはりMacのほうが考えられてるなあと言ったところでしょうか。

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USBポートはUSB 3.0対応のものが2つあり、左右それぞれ一つずつ配置されています。
右側面のUSBポートはPCが電源OFF状態でも携帯電話や音楽プレーヤーを充電可能なパワーOFF時充電機能があります。 右側にはUSBポートに加え、フルサイズのDisplayPortがあります。

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そして左側にはUSB 3.0ポートに加え、スマートカードリーダーが内蔵されています。

スマートカードを使った認証などができる機能です。いかにも法人向けモデルといったところですね。
これがElite X2 1011Gで一番使い所に困りましたw。ちなみに何も機能しませんでしたが、クレジットカード刺してみたら認識しました。

また、左側面には、タブレット側にもあるドックコネクタのポートもあります


(5)使ってみて...

Core m搭載ながらファンも内蔵されているためか、全然発熱がありません。元々発熱が少ない割に分厚い筐体でファンもある余裕の設計のおかげでしょうかね。
"超"低電圧なCore mとはいっても、更に2世代前のCore i3-3217U搭載のX202Eと比べてパフォーマンスが落ちたと感じることもありませんし、普段使いの力くらいは問題なく発揮できそうです。

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ちょっと残念なのがSDスロットがmicro SDなところ。カメラなどからSD経由で写真を移そうといったときアダプタを噛まさないといけません。あくまでPCなんだからフルサイズのスロットが欲しかったところ。パワーキーボードにでも内蔵してくれればよかったのに...

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デジタイザペンは、最近はAES(静電結合方式)を採用したものが多く、EMR方式内蔵のPCは少なくなりつつあります。細身で持ちにくくはありますが、ちゃんと筆圧も効いて使いたいときだけサッと本体から取り出せる手軽さは代え難いと感じます。


(6)総括 
14万なら買う価値ないといったところですが、7万なら十分ありと言った感じでした。

特にパワーキーボードはバックライトに感圧タッチパッド、フルサイズDisplay Portと、てんこ盛り仕様で、せっかく買うなら合わせて手に入れたいところ。

で、7万という価格で買えるのは2016年12月現在買えるのは今のところeベストしか残っていないようです。

http://www.ebest.co.jp/shop/g/g0000000009461
(アフィではないのでご自由にどうぞ)

生産自体も既に終了し、おそらく今残っている在庫のみではないかと思われます。

コストパフォーマンスがすべてとは言いませんが、指紋リーダーやデジタイザペンと、機能面でもなかなか見どころもあるPCだと思うので在庫が切れる前にいかがでしょうか。